動物実験施設増築・改修工事竣工式・記念講演会

竣工式
日 時 平成25年9月20日(水)午後4時から
場 所 動物実験施設1階会議室
次 第  笹原正清 生命科学先端研究センター長の開式の辞の挨拶の後、遠藤俊郎 学長から挨拶を賜り、引き続き村口篤 医学薬学研究部長(医学部長)から利用者を代表して祝辞の挨拶を賜った。
 その後、森寿 生命科学先端研究センター副センター長から増築・改修した動物実験施設の概要について紹介があり、盛会のうちに竣工式を終了した。


記念講演会
日 時 平成25年9月20日(金)午後5時から
場 所 附属病院2階臨床講義室(1)
演 題 動物モデルによる環境応答研究
講 師 山本雅之 先生(東北大学大学院医学系研究科教授)
内 容
 私たちは先に、生体が活性酸素や親電子性分子に暴露された際には、転写因子Nrf2により解毒酵素・抗酸化酵素群の遺伝子発現が誘導されること、一方、Nrf2活性はKeap1により恒常的に抑制されていることを発見した。Nrf2は非常に代謝回転の速い蛋白質であり、この分解にはKeap1が関与している。
 一方、親電子性分子や活性酸素はシステイン残基の修飾を介してKeap1を不活化する。その結果、Nrf2はKeap1による抑制から逃れて解毒酵素や抗酸化酵素群の遺伝子発現を活性化する。私たちはさらに、Keap1がセンサー機能を形成していることを発見した。Nrf2およびKeap1の遺伝子欠失変異マウスの解析から、Keap1-Nrf2制御系が種々の疾患の病因に深く関与することが明らかとなった。
 本研究により、外来異物あるいは活性酸素種に対する生体応答の基本原理の一端が解明され、それが疾患防御に果たしている貢献の様子が明らかになるものと期待される。