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マトリックス支援レーザー脱離イオン化方式飛行時間型質量分析装置(MALDI-TOF/MS)
(日本電子 JMS-S3000)
当機器は令和6年度に精密分子構造解析システムの一部として導入されました。
【用途の大要】
マトリックス支援レーザー脱離方式のイオン化(MALDI)機構と飛行時間型(TOF)質量分析計(MS)の組み合わせにより物質の質量を測定する装置で、生体高分子の解析に適します。
リニア方式(タンパク質等の高分子)とスパイラル方式(ペプチドや合成有機化合物等の中・低分子)に対応しており、後者を利用して、イオン化後分解(PSD)物の質量分析(MS/MS モード)を行うことができるため、ペプチドの配列解析も可能です。
また、ペプチド・マス・フィンガープリント(PMF;タンパク質を消化したペプチド混合物のマスパターン)法などに基づくデータベース検索機能等によるタンパク質同定の支援機能を有します。
【仕 様】
- 本体
- イオン化方式:マトリックス支援レーザー脱離方式(MALDI)
- 質量分析計:スパイラル飛行時間型(TOF)
- 質量測定範囲:m/z 4~50,000
- 測定精度:<10ppm(外部標準),<1ppm(内部標準)
- 分解能:>75,000(半値幅;FWHM)
- 感度:<500 amol
- レーザー光源:Nd:YLFレーザー、波長349nm
- オプション
- リニアTOF
- 質量測定範囲:m/z 4~500,000
- 測定精度:<50ppm(内部標準)
- 分解能:>2,000(半値幅;FWHM)
- TOF/TOF
- プリカーサーイオン選択範囲:m/z 100〜4,000
- プリカーサーイオン選択性:>2,500
- プロダクトイオン分解能:>2,000(半値幅;FWHM)
- プロダクトイオン質量精度:<0.1Da
- ターゲットプレート
- ステンレス製(MTP形式384スポットとキャリブレーション用96スポット)
- 制御・解析部
- 制御PC
- コンピュータ:DELL Precision3680(Windows11 IoT Enterprise)
- ソフトウェア:msTornado Control(測定),msTornado Analysis(解析),msTornado MSImaging Program(イメージング補助),Office Standard2021
- 解析PC
- コンピュータ:DELL Precision3680(Windows11 IoT Enterprise)
- ソフトウェア:msTornado Control(測定),msTornado Analysis(解析),msRepeatFinder(繰り返し構造解析),Biotools3.2(Bruker社製),Office Standard2021
【使用方法と注意】
- 「予約システム」で予約して使用してください。
- ターゲットプレートの貸出を希望される方は管理室まで問い合わせ下さい。
- ターゲット導入前の真空度を、必ず使用簿に記載願います。
正常値で無い場合は、すみやかに管理担当者にご連絡下さい。
- 「ほこり」の侵入を防ぐため、サンプルターゲットの出し入れはすみやかに行って下さい。
- 使用する USB メモリは、必ず、事前に専用PCでウイルスチェックして下さい。
【利用料金】
【管理担当】
暫定改訂(2/1/2025) 生命科学先端研究支援ユニット 分子・構造解析施設